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[C612] 井上靖の三部作

「しろばんば」「夏草冬濤」「北の海」。青春三部作ですね。
井上靖のビルトゥングス・ロマン。夢中になって読みました。
なかでも、この巻が好きでした。キラキラ輝く少年たちの夏。弾ける感性。閃く知性。みんなで海に飛び込む場面が、今でも心に焼き付いています。
この中から、文学の道を志すのは主人公だけで、他の仲間は、実業の世界に飛び込んでいく。あれだけの感性を持ちなら、それが読んだ当時は、不思議でなりませんでした。
今なら、分かる気がします。彼らのような逞しい精神にとっては、どこに行こうと、同じなんでしょうね。彼らは、彼らなんだ。
・・・あ、そうか。彼らは私の中で、いまもこうして生きてるんだ!
  • 2006-08-29
  • 投稿者 : 失敗だらけだフニャ
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[C613] >失敗だらけだフニャさん

共感していただけて、とっても嬉しいです!私も3部作の中で、これが一番好き!何度も読み返しました。

洪作が湯ヶ島に帰省して懐かしい思い出を噛みしめる場面、昔は何の感慨もなかったのに、最近読んだら『しろばんば』の世界が懐かしく甦ってきて洪作と同じ気持ちを味わったような気になりました。

フニャさんの中でも彼らは生きているんですね!それは宝ですよね!

[C614] milestaさんも

まだまだ子供心持ってまスね。
あちしなんざただのガキでスが、井上さんの本。
結構読みまスた。
あちしも夏草冬涛が一番スキでス。
  • 2006-08-30
  • 投稿者 : かっぱやろう
  • URL
  • 編集

[C615] >かっっぱやろうさん

子供心、まだまだ持っていますよ~。
ただ昔と違うのは、我が子にこんな仲間ができたらいいなぁとか、娘のボーイフレンドは木部ちゃんみたいだったらいいなぁとか、そんなことを考えるようになったことです。そろそろ世代交代か・・・?

井上靖さんの作品いいですよね。読者を楽しませてくれる“ツボ”をよくご存じだという気がします。文体もすっきりしていて好きですね。

[C616] 忘れていた想い

井上靖さん・・・・なんか懐かしい響きです。
父が大好きな作家さんでした。
最近では、私の中で、すっかり忘れかけた作家さんになっていました。
大昔(笑)ホント夢中で読みました。
内容は哀しいかな・・・あちこちしか思い出せない~~(泣)

>どうしてこんなになっちゃったのかしら・・・
あははは・・・私も母によくそう言われてました・・・・
  • 2006-08-30
  • 投稿者 : マリリン
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  • 編集

[C617] >マリリンさん

つい最近、どなたかのブログで「新潮文庫の100冊」から消えた作品・作家というところに「井上靖」と書いてあって、びっくりしました。昔は複数冊入っていたのに・・・と。(ちなみに今年は『敦煌』が入っている。)

マリリンさんもこんなになっちゃったんですか?(笑)

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『夏草冬涛 』 井上靖

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井上 靖 (1989/05)
新潮社
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『夏草冬涛』と聞いただけでドキドキしてワクワクして、平常心ではいられなくなってしまう。私の中学・高校時代は、ここに出てくる少年達に憧れ、追い付き、仲間に入れてもらいたいと焦がれ続けていた。自分が「少年」でないことが恨めしくもあった。

中学(旧制)に一番で入った洪作が一級上の自由奔放な文学少年達と出会う。その魅力に取り憑かれ行動を共にしていくうちに、成績は下がるが、何とも逞しく“ずぼら”になっていくところが痛快である。文学少年と言っても、本ばかり読んでいる青白い堅物でないところが最大の魅力である。

上級生の一人、藤尾が仲間にラーメンをご馳走する。もちろん学校では禁止されている行為である。藤尾は裕福で甘やかされているが、大人っぽかったり、先生の物真似が抜群にうまかったり、不思議と人を惹きつけるものを持っている。お礼を言う後輩に答えたのは木部。運動神経が抜群の上、歌も詠む、器用で敏捷な少年だ。

「ラーメンなら、いつでもご馳走するよ。つけだから、ただみたいなもんだ」
木部が言った。
「つけ、つけって、簡単に言うなよ。みんな俺んとこについて来るんだ」
藤尾が言うと、
「お前が払うんじゃなくて、親父が払うんじゃないか」
「いいや、俺が払う。親父が払うんじゃないんだ」
「お前が払うにしたって、もとは親父の金じゃないか。豪そうなこと言うな」
「詮じ詰めれば、そういうことでござる」
藤尾は言った。


こんなユーモラスでさらりとした会話がここかしこに出てきて、言葉のやりとりの妙を感じる。洪作がこの仲間に受け入れられたのは絶妙な会話のセンスがあったからではないだろうか。いかめしく笑顔を見せたことがない自分の祖父との会話でも、怒らせない程度にずけずけと物を言って楽しんでいるところがある。成績が不振で祖父から叱られ「どこそこの子は勉強ばかりして困ると言っていた。」と聞かされても動ぜず

「おじいさんと反対だな」

と応酬している。このセンスが上級生達の中に入っていくのに役立ったのだと思う。

少年達の行動がまた突飛でいかしている。藤尾が仮病で休んでいるところへ皆で訪問し、屋根伝いに外へ出て砂浜でかけっこをした挙げ句、藤尾は足を痛める。その時の仲間同士の駆け引きがまた“ずぼら”でおかしいが、ここで紹介しては楽しさが半減するので控えておこう。
かと思うと、仲間で旅行をするに当たり木部が歌を詠む。

いざ行かむ、行きてまだ見ぬ山を見む、眼に甘き山は青空にあり

ただの不良でないところが魅力的なのだ。
こんな彼らに焦がれ続けていた。

大学時代、母から言われた言葉。
「あなたは、やることが突拍子もなくて、どうしてこんなになっちゃったのかしら・・・。」
洪作も祖父や親戚に、これに近いことをよく言われていた。

社会人になって先輩からこんなことを言われた。
「何の苦労もしないで、うまいこと生きてるよなぁ。それなのに妙に堂々としてて、癪だなぁ。」
洪作が上級生の金枝から下された評価に似ている。「褒められたのか、けなされたのか判らなかった」ところもそっくりだ。

主人がかつて、笑いながら指摘したことがある。
「なんで物を落としたり何か失敗すると、『うぇっ』って言うの?おかしなこと言うんだなぁ。」
ああ、これは藤尾の口癖ではなかったか・・・。

彼らを真似て(←人のせいにして!)学業をおろそかにしていたから「あ~、もっと勉強しておけば良かった。」と思うことも多いけれど、人からこんなことを言われる度に内心喜んでいる私は、まだまだ彼らに焦がれているらしい。

6件のコメント

[C612] 井上靖の三部作

「しろばんば」「夏草冬濤」「北の海」。青春三部作ですね。
井上靖のビルトゥングス・ロマン。夢中になって読みました。
なかでも、この巻が好きでした。キラキラ輝く少年たちの夏。弾ける感性。閃く知性。みんなで海に飛び込む場面が、今でも心に焼き付いています。
この中から、文学の道を志すのは主人公だけで、他の仲間は、実業の世界に飛び込んでいく。あれだけの感性を持ちなら、それが読んだ当時は、不思議でなりませんでした。
今なら、分かる気がします。彼らのような逞しい精神にとっては、どこに行こうと、同じなんでしょうね。彼らは、彼らなんだ。
・・・あ、そうか。彼らは私の中で、いまもこうして生きてるんだ!
  • 2006-08-29
  • 投稿者 : 失敗だらけだフニャ
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[C613] >失敗だらけだフニャさん

共感していただけて、とっても嬉しいです!私も3部作の中で、これが一番好き!何度も読み返しました。

洪作が湯ヶ島に帰省して懐かしい思い出を噛みしめる場面、昔は何の感慨もなかったのに、最近読んだら『しろばんば』の世界が懐かしく甦ってきて洪作と同じ気持ちを味わったような気になりました。

フニャさんの中でも彼らは生きているんですね!それは宝ですよね!

[C614] milestaさんも

まだまだ子供心持ってまスね。
あちしなんざただのガキでスが、井上さんの本。
結構読みまスた。
あちしも夏草冬涛が一番スキでス。
  • 2006-08-30
  • 投稿者 : かっぱやろう
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[C615] >かっっぱやろうさん

子供心、まだまだ持っていますよ~。
ただ昔と違うのは、我が子にこんな仲間ができたらいいなぁとか、娘のボーイフレンドは木部ちゃんみたいだったらいいなぁとか、そんなことを考えるようになったことです。そろそろ世代交代か・・・?

井上靖さんの作品いいですよね。読者を楽しませてくれる“ツボ”をよくご存じだという気がします。文体もすっきりしていて好きですね。

[C616] 忘れていた想い

井上靖さん・・・・なんか懐かしい響きです。
父が大好きな作家さんでした。
最近では、私の中で、すっかり忘れかけた作家さんになっていました。
大昔(笑)ホント夢中で読みました。
内容は哀しいかな・・・あちこちしか思い出せない~~(泣)

>どうしてこんなになっちゃったのかしら・・・
あははは・・・私も母によくそう言われてました・・・・
  • 2006-08-30
  • 投稿者 : マリリン
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[C617] >マリリンさん

つい最近、どなたかのブログで「新潮文庫の100冊」から消えた作品・作家というところに「井上靖」と書いてあって、びっくりしました。昔は複数冊入っていたのに・・・と。(ちなみに今年は『敦煌』が入っている。)

マリリンさんもこんなになっちゃったんですか?(笑)

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