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[C3718] まさか!

次に取り上げる本に関して水瓶なりに推理してました。例えば、塩野七海さんとか…。まさか、夏目漱石でくるとは(苦笑)。でも、ブログを読んで納得です。明治に西洋文明に直面した漱石だからこその分析、いまだ色あせることがないようです。
  • 2009-03-18
  • 投稿者 : 水瓶
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[C3719] >水瓶さん

塩野さんは、大好きなのですが、もう結構書いてしまっているのと、既に読んだ本は遙か昔のことで手元になかったりして、最近はあまり書いていないのです。

『21世紀の日本人へ』シリーズは永井荷風も味があっていいのですけれど、若者の門出にはこちらの方がふさわしいかなと思って、漱石にしました。
急激な近代化に流されそうになりながら、流されずに自分のスタイルを確立したというところが凄いですね。それに本当に話がうまい。洒脱です。

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今回は、加瀬英明氏のメルマガが素晴らしい内容でしたので引用します。 ※加瀬英明氏についての詳細はHPをご覧下さい。 http://www.kase-hideaki.co....
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『夏目漱石 (21世紀の日本人へ)』 夏目 漱石

夏目漱石 (21世紀の日本人へ)夏目漱石 (21世紀の日本人へ)
(1998/12)
夏目 漱石

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最近、「贈り物 本」というキーワードで検索をして、こちらのブログに訪れてくださる方が多い。毎年この時期になると増えてくる検索ワードだ。恐らく、卒業・入学祝い、就職祝いなどの本をお探しなのだろう。

はて、私ならどのような本を贈るだろう?
対象の年齢はわからないから、絵本から大人向けの本をいろいろと思い出してみる。その中で、この本なら中学校卒業から就職くらいまでの幅広い年齢層に薦められる内容であるし、『二十一世紀の日本人へ』というシリーズ名も、新天地へ一歩踏み出す若者達にふさわしいと考え、紹介することにした。

これは夏目漱石の講演をまとめたものだ。漱石は講演のうまさに定評があったそうだが、このような講演録を読むだけでも、落語のようなユーモアと勢いがあり、人を惹きつけて飽きさせない講演だったのだろうと想像がつく。

この中で恐らく最も有名な『私の個人主義』は、若者達への訓辞としてすばらしく、多くの現代の若者にも読んで欲しいと思える内容だ。

『私の個人主義』では、大きく分けて二つのことを話しており、一つは自分が大学を卒業する頃の不安な思いをどう克服したかを語っている。

私はこの世に生まれた以上何かしなければならん、といって何をして好いか少しも見当が付かない。私はちょうど霧の中に閉じこめられた孤独な人間のように発ち竦んでしまったのです。

文豪も自分と同じような悩みを抱えていたことにほっとする人も多いのではないだろうか。
そのような煩悶の日々であったが、自分の専門分野である「文学」について突き詰めて考えていって、ある時「突き抜けた」という。西洋人の評価を鵜呑みにして「とうていわが所有とも血とも肉ともいわれない、よそよそしいものを我物顔でしゃべって歩く」ようなことをしていたことが、不安を招いていたとわかったのだ。

今までまったく他人本位で、根のない萍のように、そこいらをでたらめに漂っていたから、だめであったという事にようやく気が付いたのです。

そして「他人本位」をやめて「自己本位」で行こうと決心する。漱石のいう「自己本位」とは、「自分勝手」や「我が儘」とは違い、自分で考え、自分の価値観を持つということである。

私はこの自己本位という言葉を自分の手に握ってから大変強くなりました。

そして若者達に、自分と同じように煩悶が起こったら、「ああ、ここにおれの進むべき道があった!ようやく掘り当てた!」と、何かに打ち当たるまでいくことが必要で、そうすると容易に打ち壊されない自信ができてくると助言している。

さて、もう一つは、学習院での講話であることから、権力や金力を持つ者はどうあるべきかを語っている。

第一に自己の個性の発展を仕遂げようと思うならば、同時に他人の個性も尊重しなければならないという事。第二に自己の所有している権力を使用しようと思うならば、それに付随している義務というものを心得なければならないという事。第三に自己の金力を示そうと願うなら、それに伴う責任を重んじなければならないという事。

上記は、やや西洋風の整理の仕方であるように思うので、より日本人にわかりやすい部分も、内容は重複するが抜粋しておこう。ちなみに「三者」「三つ」とあるのは、「個性」「権力」「金力」のことである。

この三者を自由に享け楽しむためには、その三つのものの背景にあるべき人格の支配を受ける必要が起こって来るというのです。もし人格のないものが無闇に個性を発展しようとすると、他を妨害する、権力を用いようとすると、濫用に流れる、金力を使おうとすれば、社会の腐敗をもたらす。ずいぶん危険な現象を呈するに至るのです。そうしてこの三つのものは、あなたがたが将来においてもっとも接近しやすいものであるから、あなたはどうしても人格のある立派な人間になっておかなくてはならないだろうと思いました。

この本を私は検索で訪れてくる方々へのサービスのつもりで紹介し始めたが、この部分を引用しているうちに、この春から難関校へ通うことになるエリート候補達、社会人となってエリートの第一歩を踏み出す人達には、ぜひとも読んでおいて貰いたくなった。頭が良くても人格が伴わない人々が三つのもの(個性、権力、金力)を握ったら、どうなるか。今でも実際そういう例があるのではないか?将来のエリート達には、修養を積んで貰って、上手に個性を発揮し権力やお金を有効に使ってもらわなければ困るのだ。

「個人主義」と「国家主義」の関係についても、偏りのない、納得のいく説明をしていて、これはエリートであろうがなかろうが、国民皆がわかっておいた方が良いことではないかと思う。

ここで採り上げなかった『現代日本の開化』『おはなし』『道楽と職業』についても、本当は紹介したい内容が盛りだくさんだ。「ぴょいぴょいと飛んで行く」ような日本の近代化とその軽薄さについて、近代化による職業や人間らしさについて、作家の役割について・・・、前代未聞の急速な近代化を目の当たりにした漱石の感受性と分析力に感嘆する。

堅苦しくなく、でも知的で、今後の生き方に役立つ、こんな本を、若者達の人生の節目に贈ってあげたらいかがだろうか。


※こちらでも読めます。↓

 


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[C3718] まさか!

次に取り上げる本に関して水瓶なりに推理してました。例えば、塩野七海さんとか…。まさか、夏目漱石でくるとは(苦笑)。でも、ブログを読んで納得です。明治に西洋文明に直面した漱石だからこその分析、いまだ色あせることがないようです。
  • 2009-03-18
  • 投稿者 : 水瓶
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[C3719] >水瓶さん

塩野さんは、大好きなのですが、もう結構書いてしまっているのと、既に読んだ本は遙か昔のことで手元になかったりして、最近はあまり書いていないのです。

『21世紀の日本人へ』シリーズは永井荷風も味があっていいのですけれど、若者の門出にはこちらの方がふさわしいかなと思って、漱石にしました。
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