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-件のコメント

[C2292]

憲法記念日の今日、この本を紹介されたこと誠に時宜にかなったものだと思います。

>憲法記念日を「国民の“祝日”」とは言いたくない気持ちがある。その成立の過程を知ってしまったら、とても祝う気にはなれない。

日本国憲法の草案は二十五人のGHQ民政局のアメリカ人の手によってたった九日で書き上げられた。その中に憲法の専門家は一人もいない

私はこのような日本国憲法の出自を渡部昇一先生の本から知りました。
今日ご紹介の本の内容を元にしたテレビ番組もあり国民が広く知るところとなってきました。
こんな憲法をまだ後生大事に守ると言うのでしょうか。
今の憲法を無効にし、一から日本国民が作り直すべきと考えます。

それにしてもmilestaさん、すごい読書量ですね。速読ができるのですか?
私は出雲井晶さんの『昭和天皇』をまだ読み終わらず、ご紹介の高坂先生の御本にまだ到達しません。トホホ 連休中にがんばらないと!
  • 2007-05-03
  • 投稿者 : さくらこ
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[C2293] >さくらこさん

>こんな憲法をまだ後生大事に守ると言うのでしょうか。
今の憲法を無効にし、一から日本国民が作り直すべきと考えます。

本当にその通りですよね。普段「軍靴の足音が聞こえる」式のことを言っているラジオパーソナリティーが、この本の書評をやったというので、興味深く聞いてみました。すると、なんと憲法制定や、占領下でのGHQの圧政にはほとんど触れず、白州次郎の生い立ちや人柄のことに終始していました。わざと避けているとしか思えませんでした。

>それにしてもmilestaさん、すごい読書量ですね。速読ができるのですか?

読んだペースで書いているわけではなく、昔読んだ本も含まれているので、それ程ではないのですよ。この本も、1年半ほど前に読んだものです。
ここ数日は祝祭日が多いので、それに合わせて過去に読んだ本の中からピックアップして書いています。

[C2294] 売り切れでした。

あはようございます。この本次ぎ読もうと思ていたのです。少し前までは本やさんに積まれていたのに、売り切れでした。(涙)
「GHQ(連合国軍総司令部)案」の作成に深くかかわったケーディス元GHQ民政局次長らに憲法制定についてインタビューしたときの言葉は、忘れる事が出来ない。当時、憲法は施行から40年を迎えようとしていたが、ケーディス氏は一度も改正が行われなかったことを知り、「とても驚いた」と語ってます。
  • 2007-05-03
  • 投稿者 : さんぼ
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[C2295] 講和条約と白洲次郎の不思議

サンフランシスコ講和条約については、白州次郎の部分では、大分嘘があります。
「受諾演説の草稿」など初めから英文で用意されています。
即ち、講和条約から最後の原稿まで全て米国側で用意してあったのです。
(米国公開資料)

実際の講和条約調印も、実は極秘に「連行」されるように連れて行かれました。
何故なら、吉田茂が講和条約を渋っていたからです。
調印してから、国会に講和条約の是非を諮っていますから、吉田茂も役者です。

尚、このときの状況は、宮沢元首相は秘書官で同行しています。
そして、現在は状況証拠と、米国側からの資料でしか講和条約について分かっていません。
白州次郎は黙して語りませんでしたね。
講和条約の欺瞞と真実をね。
尚、izaから来ました。

[C2296] >さんぼさん

売り切れなのですか。図書館にはないでしょうか?
当時、憲法制定に関わった人たちは、アメリカ側も、日本側も、占領が終われば憲法改定が成されると思っていたのではないかと思います。それ程ずさんな成立過程が書かれています。

[C2297] >syuunさん

初めまして。ご訪問とコメントをありがとうございます。

そうなのですか!?

>白州次郎は黙して語りませんでしたね。

口が堅い人だったようですし、晩年に書類を火にくべて燃やしていたそうですから、いろいろと語らずにいたこともあるのかもしれませんね。
この本に書かれているのは、どこから出てきた情報なのでしょうね。

白州次郎については、私もちょっとわからないところがある人だと感じていました。本文にも書いたように、憲法についてはあまり抵抗をしていないし、講和後に天皇陛下の進退問題にも言及しています。近衛ファミリーでは尾崎秀実などとも近かったわけですし、不思議な位置にいた人だと思っています。

[C2298] TB有り難うございます。

やはり祝えない「祝日」ですね。半旗でも揚げたいくらいのものです。それにしても、なぜ占領が終わったときに無効にしなかったのでしょうかね。当時は赤い嵐が吹き荒れかねないような時代だったためかもしれず、現代の眼で批判するのは後出しじゃんけんみたいなもの、というのは重々承知していますが…
白州次郎氏の著作は「プリンシプルのない日本」を読んだのみですが、無茶苦茶笑いました。現代のことを批判している文章、と言ってもばれないでしょう。
  • 2007-05-03
  • 投稿者 : 練馬のんべ
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[C2299] >練馬のんべさん

>半旗でも揚げたいくらいのものです。

そういう手がありましたね。(笑)
「プリンシプルのない日本」は読んでいませんが、笑える本なのですか。知りませんでした。イギリス仕込みの皮肉やユーモアを交えた文章なのでしょうか。

[C2300] こんばんは

白州次郎は、近年話題の人物ですね。
女性ファッション誌でも特集されていました。

ところで、LINK欄に、若干の紹介を付けたのですが、milestaさんは、オーストラリア在住ではなかったですか?
  • 2007-05-03
  • 投稿者 : さるすべり
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[C2301] >さるすべりさん

こんばんは。

>女性ファッション誌でも特集されていました。

そうなんですか。この本にも子供の頃から晩年までの写真が何点か載っているのですが、着こなしとか姿勢が日本人離れしている感じですね。

>milestaさんは、オーストラリア在住ではなかったですか?

そうです。今は秋から冬に移りゆくところです。

[C2302] 白洲次郎

この本は図書館に必ずあるので皆さん、是非読んでみてください。彼のことが最近、話題になってますね。今までは奥さんの方が有名だったのでは。彼が日本を救ったといっても過言ではないでしょう。戦勝国アメリカと対等に渡り合えた数少ない日本人だったと思います。彼はできることを精一杯やったのだと思います。あの悲惨な状況の中で。
  • 2007-05-04
  • 投稿者 : HIRO。
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[C2303] >HIRO。さん

>戦勝国アメリカと対等に渡り合えた数少ない日本人

この本を読むと、そんな気がしますね。
図書館には必ずあるのですか。是非多くの方に読んでいただきたいですね。

[C2310] 白州次郎

こんにちは、
この本、読んでいて気持ちのよいものを感じたことを覚えています。
現在にこのような気骨のある方が、ご意見番としていてくれたらと、そればかり考えていました。
若い人たちにも結構知られるようにもなってきているようですね。

[C2311] >小楠さん

こんにちは。
これだけ言いたいことをはっきり言える日本人というのは、今も昔もあまりいないのでしょう。
外国暮らしをした人は比較的はっきりと物を言うようになると思いますが、海外志向の強い人は日本のことをあまり知らなかったりしますね。この本を読んで思ったことは、公立の小学校で英語を教えることより、留学希望者や帰国子女への日本語や日本史の教育を強化するほうが良いのではないかということです。

[C2314]

「プリンシプルのない日本」には痛烈に同時代人を批判した部分が結構あります。その文章をそのまま平成の御代に持ってきてもまあ見事にはまるので…日本人は昔も今も変わらないものですね(苦笑)
  • 2007-05-06
  • 投稿者 : 練馬のんべ
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[C2315] >練馬のんべさん

同時代の批判=現代人の批判。つまり日本人への批判ということなのですね。私もこの本を読んでいて、あの時代でも現代でも、白州次郎のようにズバズバとはっきり物をいう人は少ないと思いました。日本人の全体は結局変わっていないのですね。

[C2322]

はじめまして!ブログ村からきましたatsushiと申します。
と、コメントを見ていたらVIVAさんともリンクされているのですね^^

白州次郎さんのことは名前だけは知っていましたが、このような背景があった方だとは知りませんでした。
以前、NHKで現行の憲法を制定するまでの流れをドラマ化されたものを見た記憶がありますが、そのドラマにもきっと出ていたのでしょうね。

milestaさんのレビューを読んで、自分も読んでみたいと思いました。
よい本をご紹介いただきありがとうございました^^

またきます^^
  • 2007-05-07
  • 投稿者 : atsushi@アマゾンの本@ビジネδ tabindex=
  • URL
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[C2323] >atsushiさん

初めまして。ご訪問とコメントをありがとうございます。

白州次郎さん関係の本が昨年あたりは人気だったようですね。私はこれしか読んでいませんが、伝記としても、占領の実態を知るにも、とてもおもしろい本でした。

ぜひまたいらしてくださいね。

[C2328] 注文しました~

milestaさん
こんばんは~atsushiでっす。
この本、昨日注文しまして、明日届くとの連絡がきました~^^
他にも、練馬のんべさんがご紹介いただいた「プリンシプルのない日本」も同時に注文しましたよ^^
いまから読むのが楽しみです^^
  • 2007-05-08
  • 投稿者 : atsushi byアマゾンの本@ビジネス書
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  • 編集

[C2329] >atsushiさん

こんばんは。
明日届くのですか。それは楽しみですね。
私も紹介した甲斐がありました。
二冊続けて読まれるというのも面白そうですね。

[C2346] お久しぶりです

こんばんは。
そういえば、憲法記念日なんていう国辱の日が未だに残っていましたね。

>多くの議員が無念のあまり嗚咽を漏らした。無数の啜り泣きが議場を粛然とさせたのはこのときが最初で最後ではあるまいか。

この無念の思いを今の全国会議員は慮れと言いたいですね。

ベアテなんて馬鹿女の書いた条文を、未だにありがたがっている輩も多いですね・・・なんとかならないのかなあ。

白洲次郎には興味ありましたが、あまり詳しくはありません。この時代にはGHQに迎合するロクデナシも大量にいましたが、こういう気骨ある人物も残っていたのが、不幸中の幸いでした。

日本人はもう一度、きちんとあの戦争と「戦後」という時代を冷静に振り返る必要がある気がします。
  • 2007-05-12
  • 投稿者 : cyber_bird
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[C2347] >cyber_bird さん

こんばんは。お久しぶりですね。

>この時代にはGHQに迎合するロクデナシも大量にいましたが、こういう気骨ある人物も残っていたのが、不幸中の幸いでした。

この本には、ロクデナシも出てきますが、白州次郎以外にも気骨のある人たちが出てきて、その頃の方がまともだったのかな?などと思いました。議会の反応を見ても、まともですよね。

>日本人はもう一度、きちんとあの戦争と「戦後」という時代を冷静に振り返る必要がある気がします。

だんだんそういう雰囲気になってきて、このような本が出されても、見て見ぬふりをする人たちは、国のことより自己保身が大切なのだと感じます。これまで主張してきたことや支持していた思想が否定されることを恐れているのでしょう。

[C3020] 従順ならざる唯一の日本人

日本国憲法についてもさることながら、白洲次朗の生きかた、英国仕込のダンディズムとプリンシプルの考え方は、読んでいて胸のすく思いがしたのを覚えています。

特に天皇陛下の贈り物をマッカーサーに送り届ける際、マッカーサーの無礼に白洲が怒鳴りつけるくだりでは、「よく言った」とでも思いたくなるような気持ちがしました。

この時代には吉田茂といい、白洲次朗といい、国のために尽くした気概のある人たちがいたのに・・・・現在の政府の体たらくはなんでしょう。

この本を官僚1人ひとりに読ませてやりたいものです。
  • 2007-11-12
  • 投稿者 : 島クマ
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[C3023] >島クマさん

もしも友人だったら「気障!」と言いたくなるほど格好いい生き方ですよね。(笑)これを読んで、戦争で民主化、平等化が進んだけれど、本当は白州次郎のような生まれつきのエリートみたいな人がいた方が良いのかな?などと思ってしまいました。

>この時代には吉田茂といい、白洲次朗といい、国のために尽くした気概のある人たちがいたのに・・・・現在の政府の体たらくはなんでしょう。

「国のため」というのはダメという考え方が、政治家や官僚にまで蔓延しているとしか思えません。まるで冗談のようですが、本当にそうなのでは・・・?
  • 2007-11-12
  • 投稿者 : milesta
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[T240] 祝いたくない「祝日」

今日は言うまでもなく全く祝いたくない国民の祝日「憲法記念日」。今日は国旗を掲げま
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『白洲次郎 占領を背負った男』 北 康利

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憲法記念日を「国民の“祝日”」とは言いたくない気持ちがある。その成立の過程を知ってしまったら、とても祝う気にはなれない。

日本国憲法の草案は二十五人のGHQ民政局のアメリカ人の手によってたった九日で書き上げられた。その中に憲法の専門家は一人もいない。メンバーの一人が後に、

「興奮しましたが、私には憲法を作る能力も知識もなかったので不安でした。」

と述べているくらいだ。ほぼ草案通りに日本語に書き直され日本政府が公表するまで約一ヶ月。一国の憲法を制定するのに非常識とも思われる短期間で作業を終えたのは、ソ連が介入してくる前に決着をつけたいというGHQ民政局の意向が強く働いている。
占領軍の意向で憲法が制定されることは、国際法であるハーグ条約違反である。極東委員会の米国代表マッコイ議長さえマッカーサーのやり方を支持していなかった。またGHQ内でも参謀第二部のウィロビー少将は、民政局は日本を共産主義国家に改造しようとしているのではないかと危惧していた。

そのようなアメリカの中でも独走していた民政局が作成した憲法草案は、国務大臣松本烝治には耐えられないものだったに違いない。松本は、GHQに押しつけられる前に自分たち日本人で憲法を作ろうと独自の草案を作成していたのだ。天皇の国事行為に関して民政局が“advice&consent”(輔弼と同意)という言葉を入れさせようとした時に松本の怒りは爆発した。

「そもそも“同意”などという言葉では天皇への敬意が伝わらん。英語には相手を表す言葉は“you”ひとつしかないかもしれんが、日本には“you”に相当する言葉はたくさんあるんだ」
「それでは日本語は相手によって表現が変わるというのか?」
「もちろんだ」
「そのような言語は民主主義に反する。改めるべきだ」
松本は再び切れた。
「君たちは日本語をかえるつもりで日本に来たのか!輔弼という言葉は日本には昔からあるんだっ!」


この件で怒った松本は帰ってしまい、残った白州次郎たちが確定草案の日本語訳を二日間の徹夜作業で行うことになった。残った側の労苦もわかるが、松本のこの心情も理解できる。次郎が、他の場面ではGHQに臆せず言いたいことを言っているのに、憲法制定に関してはなぜか物わかりが良すぎる気がして、松本の台詞の方が印象に残る。
次郎は、イギリスに留学していた影響か、この世代の政治家やその周辺の人々はそういう傾向なのか、リベラルな考えも持っており、それほど天皇制にはこだわっていなかった。その差が新憲法への態度の違いに出ているようだ。

とは言っても、次郎も、喜んでこの作業を行ったわけではない。天皇崇拝の強い政治家はGHQによって潰されかねない状況下で、自ら汚れ役を引き受け、妥協点を探る役割を担ったのだ。それに、占領下の暫定憲法でいずれは自主憲法を持つと考えていたから、妥協もしやすかったのかも知れない。憲法草案が公表された翌日、次郎は公文書の中に

「今に見ていろ」ト云フ気持抑へキレス。ヒソカニ涙ス。

と書いている。涙したのは次郎だけではなかった。議会で可決されたときの模様は次のようだった。

GHQに強要された憲法であることはすでにどの議員たちも知っている。多くの議員が無念のあまり嗚咽を漏らした。無数の啜り泣きが議場を粛然とさせたのはこのときが最初で最後ではあるまいか。

民政局は、この後さらに増長して、日本政府を私物化し始めた。組閣にまで口を出し始めたのだ。そのような占領下で、次郎は吉田茂の懐刀として、民政局の弱体化を図ると同時に、通産省の設立や不足していた電力の供給体制の整備などに尽力する。
そして、ようやく生産力が備わってくると、国内から講和を求める声が揚がってくる。この時期、次郎はアメリカへの密かな打診を行っているが、その際将来沖縄や小笠原を返還さしめる重要な発言を行っている。
講和条約受諾の際には、外務省に対して激怒した。受諾演説の草稿を見たら、英語で占領に感謝する言葉が並んでいたからだ。聞けば、事前にGHQ側にチェックしてもらっているという。

「何だと!講和会議でおれたちはようやく戦勝国と同等の立場になれるんだろう。その晴れの日の演説原稿を、相手方と相談した上に相手国の言葉で書くバカがどこの世界にいるんだ!」

そうして、原稿は日本語になり、和紙に毛筆で書かれることになる。ここでも領土の返還について言及させた。
同じ時、日米安全保障条約の署名も行われた。日本側は吉田茂首相の他五名が同行したが、吉田は

「安保条約は不人気だ。将来ある政治家が署名するのはためにならん。わしひとりで署名しよう。」

吉田のこのような潔さが好きで、次郎は徹底して吉田をサポートしていたのだろう。
日本が独立国となってからは、次郎が政治の場面に出て行く機会は減った。しかし吉田茂と白州次郎、

彼らは文字通り“一心同体”“二人三脚”で、日本の復興に力の限り尽くしたのだ。

そうそう、今日は憲法記念日である。白州次郎が日本国憲法について、どのように言っているかを記しておこう。

この憲法は占領軍によって強制されたものであると明示すべきであった。歴史上の事実を都合良くごまかしたところで何になる。後年そのごまかしが事実と信じられるような時がくれば、それはほんとに一大事であると同時に重大な罪悪であると考える。


※追記(平成19年5月3日9:40)

本日の産経新聞『正論』欄に上坂冬子さんが憲法について書かれており、次のような一文がありました。

 現行憲法のどんなところが納得いかないかと聞かれて私がいつも具体例として取りあげるのは、第24条の「婚姻は両性の合意のみにて成立」というところだ。それまで日本では男は30歳、女は25歳まで、結婚には親の許可が必要であった。
 これがあるべき姿だとはいわない。しかし伝統的親子関係をアッというまにかなぐりすてて、似ても似つかぬ条文をかかげたところに無理がありすぎた。最悪の食糧事情の下でやせ細った体に、サイズのまったく合わない衣装を着せられたヒズミが、60年を経て親殺し子殺しとなって結実したとさえ私は思っている。


この条文の原案は、憲法制定時に通訳として参加していた23歳の女性ベアテ・シロタが作ったものだと、この本には書いてあります。通訳という職業や女性を蔑視するわけではありませんが、法律の専門家でもない23歳の通訳が、女性であるというだけで、女性の権利に関わる条文の作成を任されていたというところに、この憲法の安易さがあらわれていると思います。
シロタ女史を含めた、メンバーたちのやり方を白州次郎は、こう書き記しています。

無経験で若気の至りとでも言う様な、幼稚な理想論を丸呑みして実行に移していった。憲法にしろ色々の法規は、米国でさえ成立不可能なものをどしどし成立させ益々得意を増していった。ちょっと夢遊病者のようにもので正気がどうかも見当がつかなかったし、善意か悪意かの判断なんてもっての外で、ただはじめて化学の実験をした子供が、試験管に色々の薬品を入れて面白がっていたと思えばまあ大した間違いはないだろう。


※面白いことに、この『白洲次郎 占領を背負った男』の帯には「城山三郎氏、本書を推す!」とあります。城山氏は広田弘毅を主人公とした『落日燃ゆ』の中で、吉田茂を広田のライバルとして、「悪人」と言ってもよいくらいの人物に描いています。一方この『白洲次郎 占領を背負った男』では、吉田茂は政治家としても人間としても高い評価を得ています。広田のA級戦犯としての判決や処刑に際して吉田茂がどう反応したかも対照的に書かれています。

24件のコメント

[C2292]

憲法記念日の今日、この本を紹介されたこと誠に時宜にかなったものだと思います。

>憲法記念日を「国民の“祝日”」とは言いたくない気持ちがある。その成立の過程を知ってしまったら、とても祝う気にはなれない。

日本国憲法の草案は二十五人のGHQ民政局のアメリカ人の手によってたった九日で書き上げられた。その中に憲法の専門家は一人もいない

私はこのような日本国憲法の出自を渡部昇一先生の本から知りました。
今日ご紹介の本の内容を元にしたテレビ番組もあり国民が広く知るところとなってきました。
こんな憲法をまだ後生大事に守ると言うのでしょうか。
今の憲法を無効にし、一から日本国民が作り直すべきと考えます。

それにしてもmilestaさん、すごい読書量ですね。速読ができるのですか?
私は出雲井晶さんの『昭和天皇』をまだ読み終わらず、ご紹介の高坂先生の御本にまだ到達しません。トホホ 連休中にがんばらないと!
  • 2007-05-03
  • 投稿者 : さくらこ
  • URL
  • 編集

[C2293] >さくらこさん

>こんな憲法をまだ後生大事に守ると言うのでしょうか。
今の憲法を無効にし、一から日本国民が作り直すべきと考えます。

本当にその通りですよね。普段「軍靴の足音が聞こえる」式のことを言っているラジオパーソナリティーが、この本の書評をやったというので、興味深く聞いてみました。すると、なんと憲法制定や、占領下でのGHQの圧政にはほとんど触れず、白州次郎の生い立ちや人柄のことに終始していました。わざと避けているとしか思えませんでした。

>それにしてもmilestaさん、すごい読書量ですね。速読ができるのですか?

読んだペースで書いているわけではなく、昔読んだ本も含まれているので、それ程ではないのですよ。この本も、1年半ほど前に読んだものです。
ここ数日は祝祭日が多いので、それに合わせて過去に読んだ本の中からピックアップして書いています。

[C2294] 売り切れでした。

あはようございます。この本次ぎ読もうと思ていたのです。少し前までは本やさんに積まれていたのに、売り切れでした。(涙)
「GHQ(連合国軍総司令部)案」の作成に深くかかわったケーディス元GHQ民政局次長らに憲法制定についてインタビューしたときの言葉は、忘れる事が出来ない。当時、憲法は施行から40年を迎えようとしていたが、ケーディス氏は一度も改正が行われなかったことを知り、「とても驚いた」と語ってます。
  • 2007-05-03
  • 投稿者 : さんぼ
  • URL
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[C2295] 講和条約と白洲次郎の不思議

サンフランシスコ講和条約については、白州次郎の部分では、大分嘘があります。
「受諾演説の草稿」など初めから英文で用意されています。
即ち、講和条約から最後の原稿まで全て米国側で用意してあったのです。
(米国公開資料)

実際の講和条約調印も、実は極秘に「連行」されるように連れて行かれました。
何故なら、吉田茂が講和条約を渋っていたからです。
調印してから、国会に講和条約の是非を諮っていますから、吉田茂も役者です。

尚、このときの状況は、宮沢元首相は秘書官で同行しています。
そして、現在は状況証拠と、米国側からの資料でしか講和条約について分かっていません。
白州次郎は黙して語りませんでしたね。
講和条約の欺瞞と真実をね。
尚、izaから来ました。

[C2296] >さんぼさん

売り切れなのですか。図書館にはないでしょうか?
当時、憲法制定に関わった人たちは、アメリカ側も、日本側も、占領が終われば憲法改定が成されると思っていたのではないかと思います。それ程ずさんな成立過程が書かれています。

[C2297] >syuunさん

初めまして。ご訪問とコメントをありがとうございます。

そうなのですか!?

>白州次郎は黙して語りませんでしたね。

口が堅い人だったようですし、晩年に書類を火にくべて燃やしていたそうですから、いろいろと語らずにいたこともあるのかもしれませんね。
この本に書かれているのは、どこから出てきた情報なのでしょうね。

白州次郎については、私もちょっとわからないところがある人だと感じていました。本文にも書いたように、憲法についてはあまり抵抗をしていないし、講和後に天皇陛下の進退問題にも言及しています。近衛ファミリーでは尾崎秀実などとも近かったわけですし、不思議な位置にいた人だと思っています。

[C2298] TB有り難うございます。

やはり祝えない「祝日」ですね。半旗でも揚げたいくらいのものです。それにしても、なぜ占領が終わったときに無効にしなかったのでしょうかね。当時は赤い嵐が吹き荒れかねないような時代だったためかもしれず、現代の眼で批判するのは後出しじゃんけんみたいなもの、というのは重々承知していますが…
白州次郎氏の著作は「プリンシプルのない日本」を読んだのみですが、無茶苦茶笑いました。現代のことを批判している文章、と言ってもばれないでしょう。
  • 2007-05-03
  • 投稿者 : 練馬のんべ
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[C2299] >練馬のんべさん

>半旗でも揚げたいくらいのものです。

そういう手がありましたね。(笑)
「プリンシプルのない日本」は読んでいませんが、笑える本なのですか。知りませんでした。イギリス仕込みの皮肉やユーモアを交えた文章なのでしょうか。

[C2300] こんばんは

白州次郎は、近年話題の人物ですね。
女性ファッション誌でも特集されていました。

ところで、LINK欄に、若干の紹介を付けたのですが、milestaさんは、オーストラリア在住ではなかったですか?
  • 2007-05-03
  • 投稿者 : さるすべり
  • URL
  • 編集

[C2301] >さるすべりさん

こんばんは。

>女性ファッション誌でも特集されていました。

そうなんですか。この本にも子供の頃から晩年までの写真が何点か載っているのですが、着こなしとか姿勢が日本人離れしている感じですね。

>milestaさんは、オーストラリア在住ではなかったですか?

そうです。今は秋から冬に移りゆくところです。

[C2302] 白洲次郎

この本は図書館に必ずあるので皆さん、是非読んでみてください。彼のことが最近、話題になってますね。今までは奥さんの方が有名だったのでは。彼が日本を救ったといっても過言ではないでしょう。戦勝国アメリカと対等に渡り合えた数少ない日本人だったと思います。彼はできることを精一杯やったのだと思います。あの悲惨な状況の中で。
  • 2007-05-04
  • 投稿者 : HIRO。
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  • 編集

[C2303] >HIRO。さん

>戦勝国アメリカと対等に渡り合えた数少ない日本人

この本を読むと、そんな気がしますね。
図書館には必ずあるのですか。是非多くの方に読んでいただきたいですね。

[C2310] 白州次郎

こんにちは、
この本、読んでいて気持ちのよいものを感じたことを覚えています。
現在にこのような気骨のある方が、ご意見番としていてくれたらと、そればかり考えていました。
若い人たちにも結構知られるようにもなってきているようですね。

[C2311] >小楠さん

こんにちは。
これだけ言いたいことをはっきり言える日本人というのは、今も昔もあまりいないのでしょう。
外国暮らしをした人は比較的はっきりと物を言うようになると思いますが、海外志向の強い人は日本のことをあまり知らなかったりしますね。この本を読んで思ったことは、公立の小学校で英語を教えることより、留学希望者や帰国子女への日本語や日本史の教育を強化するほうが良いのではないかということです。

[C2314]

「プリンシプルのない日本」には痛烈に同時代人を批判した部分が結構あります。その文章をそのまま平成の御代に持ってきてもまあ見事にはまるので…日本人は昔も今も変わらないものですね(苦笑)
  • 2007-05-06
  • 投稿者 : 練馬のんべ
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[C2315] >練馬のんべさん

同時代の批判=現代人の批判。つまり日本人への批判ということなのですね。私もこの本を読んでいて、あの時代でも現代でも、白州次郎のようにズバズバとはっきり物をいう人は少ないと思いました。日本人の全体は結局変わっていないのですね。

[C2322]

はじめまして!ブログ村からきましたatsushiと申します。
と、コメントを見ていたらVIVAさんともリンクされているのですね^^

白州次郎さんのことは名前だけは知っていましたが、このような背景があった方だとは知りませんでした。
以前、NHKで現行の憲法を制定するまでの流れをドラマ化されたものを見た記憶がありますが、そのドラマにもきっと出ていたのでしょうね。

milestaさんのレビューを読んで、自分も読んでみたいと思いました。
よい本をご紹介いただきありがとうございました^^

またきます^^
  • 2007-05-07
  • 投稿者 : atsushi@アマゾンの本@ビジネδ tabindex=
  • URL
  • 編集

[C2323] >atsushiさん

初めまして。ご訪問とコメントをありがとうございます。

白州次郎さん関係の本が昨年あたりは人気だったようですね。私はこれしか読んでいませんが、伝記としても、占領の実態を知るにも、とてもおもしろい本でした。

ぜひまたいらしてくださいね。

[C2328] 注文しました~

milestaさん
こんばんは~atsushiでっす。
この本、昨日注文しまして、明日届くとの連絡がきました~^^
他にも、練馬のんべさんがご紹介いただいた「プリンシプルのない日本」も同時に注文しましたよ^^
いまから読むのが楽しみです^^
  • 2007-05-08
  • 投稿者 : atsushi byアマゾンの本@ビジネス書
  • URL
  • 編集

[C2329] >atsushiさん

こんばんは。
明日届くのですか。それは楽しみですね。
私も紹介した甲斐がありました。
二冊続けて読まれるというのも面白そうですね。

[C2346] お久しぶりです

こんばんは。
そういえば、憲法記念日なんていう国辱の日が未だに残っていましたね。

>多くの議員が無念のあまり嗚咽を漏らした。無数の啜り泣きが議場を粛然とさせたのはこのときが最初で最後ではあるまいか。

この無念の思いを今の全国会議員は慮れと言いたいですね。

ベアテなんて馬鹿女の書いた条文を、未だにありがたがっている輩も多いですね・・・なんとかならないのかなあ。

白洲次郎には興味ありましたが、あまり詳しくはありません。この時代にはGHQに迎合するロクデナシも大量にいましたが、こういう気骨ある人物も残っていたのが、不幸中の幸いでした。

日本人はもう一度、きちんとあの戦争と「戦後」という時代を冷静に振り返る必要がある気がします。
  • 2007-05-12
  • 投稿者 : cyber_bird
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[C2347] >cyber_bird さん

こんばんは。お久しぶりですね。

>この時代にはGHQに迎合するロクデナシも大量にいましたが、こういう気骨ある人物も残っていたのが、不幸中の幸いでした。

この本には、ロクデナシも出てきますが、白州次郎以外にも気骨のある人たちが出てきて、その頃の方がまともだったのかな?などと思いました。議会の反応を見ても、まともですよね。

>日本人はもう一度、きちんとあの戦争と「戦後」という時代を冷静に振り返る必要がある気がします。

だんだんそういう雰囲気になってきて、このような本が出されても、見て見ぬふりをする人たちは、国のことより自己保身が大切なのだと感じます。これまで主張してきたことや支持していた思想が否定されることを恐れているのでしょう。

[C3020] 従順ならざる唯一の日本人

日本国憲法についてもさることながら、白洲次朗の生きかた、英国仕込のダンディズムとプリンシプルの考え方は、読んでいて胸のすく思いがしたのを覚えています。

特に天皇陛下の贈り物をマッカーサーに送り届ける際、マッカーサーの無礼に白洲が怒鳴りつけるくだりでは、「よく言った」とでも思いたくなるような気持ちがしました。

この時代には吉田茂といい、白洲次朗といい、国のために尽くした気概のある人たちがいたのに・・・・現在の政府の体たらくはなんでしょう。

この本を官僚1人ひとりに読ませてやりたいものです。
  • 2007-11-12
  • 投稿者 : 島クマ
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[C3023] >島クマさん

もしも友人だったら「気障!」と言いたくなるほど格好いい生き方ですよね。(笑)これを読んで、戦争で民主化、平等化が進んだけれど、本当は白州次郎のような生まれつきのエリートみたいな人がいた方が良いのかな?などと思ってしまいました。

>この時代には吉田茂といい、白洲次朗といい、国のために尽くした気概のある人たちがいたのに・・・・現在の政府の体たらくはなんでしょう。

「国のため」というのはダメという考え方が、政治家や官僚にまで蔓延しているとしか思えません。まるで冗談のようですが、本当にそうなのでは・・・?
  • 2007-11-12
  • 投稿者 : milesta
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