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『平山郁夫のお釈迦様の生涯 (おはなし名画シリーズ)』 高田好胤

平山郁夫のお釈迦様の生涯 (おはなし名画シリーズ)平山郁夫のお釈迦様の生涯 (おはなし名画シリーズ)
(1995/07)
高田 好胤

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師走に入り、クリスマスの飾り付けや音楽が目立つようになってきた。日本にはクリスチャンの割合はそう多くないのに、キリスト教の行事は盛んであり、イエス様の生涯についてはほとんどの日本人が何かの知識を持っている。馬小屋で生まれたとか、弟子の裏切りで磔になったとか・・・。日本人の多くは熱心ではなくとも仏教徒であるはずなのに、ではお釈迦様の生涯は?と訊かれたら、何も答えられない人が大多数ではないだろうか。私も以前はその一人であった。しかしカソリックの国に住んでいたときに、自分の国の宗教についてあまりに知らなすぎると気づき、最低限のことは知っておくべきだろうと考えて、帰国してからこの本を購入した。

お釈迦様の生涯についてのお話と平山郁夫画伯の仏教画。子供にもわかるように書かれているし、なによりとても美しい絵本である。その時々のお釈迦様の姿や、ゆかりの地の風景などが、大型絵本の片側1ページ、時には見開きいっぱいに描かれていて、物語を読んでも自分の頭だけでは限界がある想像力をぐんと広げてくれる。
物語の方も簡潔ではあるが、仏教の最も大切なことを伝えてくれていて、改めて自分の生き方に仏教の教えを取り入れようという気にさせられる。

後にお釈迦様となるシッタルダは、王様シュッドーダナの子、つまり王子であった。シュッドーダナは病人、老人、死を暗示させるものからシッタルダを遠ざけ、尽くせる限りの贅沢をあたえていた。ところが、隠されていた、

「すべて命のあるものは、いずれ死ななければなりません。人は老衰のため、あるいは病気になって死ぬのです。
誕生と同じ、ごくあたりまえのことなのです。」


という真実を知り、シッタルダは修行と瞑想の旅に出る。そしてついに悟りを開き、その悟った真理が仏教の教えの基となる。

「いかなる富も名誉も、永遠につづくものではない。そういうものにしがみつき、それを幸せのよりどころにしているかぎり、まことの幸せは得られない。
ほんとうの幸せをもとめるなら、それらへの執着を捨てなさい。」


お釈迦様は、四十五年もこの教えを説いて歩いた。その中のエピソードがいくつかこの本にも書かれているが、一歳の子を亡くした母親がその悲しみをお釈迦様に切々と訴えるお話が印象的だ。イエス様なら奇蹟を起こして亡くなる前に病気を治してくださりそうな場面である。お釈迦様は、

「悲しみをいやす方法が、ひとつだけあります。・・・」

と教える。その詳しい内容はここには書かないが、仏教ならではの教えだと私は感じた。

今朝、この本の絵を描かれた平山郁夫画伯がお亡くなりになったというニュースを知った。亡くなられた十二月二日の月齢は、お釈迦様がお亡くなりになったのと同じ満月であった。



※『おはなし名画シリーズ』は、絵画鑑賞とともに画家の生涯を知ることができるユニークなシリーズです。
関係の深い二人の画家を一冊にまとめた各巻は、内容も面白くお薦めです。
また、日本画の子供にも楽しく読める入門書というのはあまりないので貴重です。

    
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